地域問題に対する住民の支援と参画-エコマネー研究-
● 「エコマネー(ECO-MONEY)」とは
「エコ・マネー」とは、”エコ”と言う名称が示すように、本来は環境活動を意味する用語であっ
たのですが、現在はそれを超えた広い社会活動を網羅する言葉として使われるようになりまし
た。むしろ、「地域通貨」という一般的な呼称の方が実態を表しているように思われます。
「エコ・マネー」も「地域通貨」も、最近はブームとしてもてはやされ、その定義や仕組みを明ら
かにしないまま、安易に便宜的に乱用されています。
今回、私たちは「情報要覧-エコ・マネー特集」を編集するに当たって、大量の情報を読みと
りながら、大雑把に次のような「地域通貨」の概念を整理し、それに基づいて情報収集の範囲
を定め、情報分類と枠組みを設定しました。
目的:地域の住民組織や地域団体などが、多様な社会問題の改善や解決を図るために、
対象:金銭的な報酬を目的としない、住民の物品や労役の提供による無償の奉仕に対して、
証書:その貢献度を換算した得点やポイントを記録した一種の証書(切符)を交付し、
流通:その証書を加盟組織や企業からの恩典や特典が得られる”代替通貨”として流通させ、
報償:貨幣の支払いによらずに、買い物の際の値引きや物品、サービス等を入手できる、
制度:従来の経済・商行為、社会制度を補完・代替する、創造的な「交換制度」を言う。
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